南禅寺を後しにして、二条通に向かって歩きます。
ちょうど、大規模にリニューアルされたという京セラ美術館が目的です。
小春日和のとても気持ちの良いお散歩でした。
3月15 日から18日までの京都旅行、3日目の後編です。
前回は、東山の南禅寺へ行き、文化遺産の三門や水路閣を見てまわりましたが、今回はその続きです。

京都市京セラ美術館に行きたい!
南禅寺を後にして、次の目的地「京セラ美術館」を目指して、仁王門通を抜けて二条通をめざしました。
仁王門通沿いの疏水は、春の陽気で水辺がキラキラしていました。野鳥が集っていたり、まさに春の訪れを感じさせる光景はとても歩いていて気持ちいい。
気分も良く、足取りも軽くなります。
京都市京セラ美術館
2017年から大規模改修が行われ、それと同時に”ネーミングライツ”を導入したことにより、「京都市京セラ美術館」となりましたが、元は「京都市美術館」。
公共施設の名前を付ける権利を企業が買うことができるビジネス。企業の宣伝効果と施設の維持費軽減などのメリットがあります。アメリカ発祥で、日本では2003年の「味の素スタジアム」が最初です。
平安神宮や京都国立近代美術館などがある岡崎公園にあり、昭和天皇即位の礼を記念して建設され、1933年に開館しました。
公立美術館としては、上野の東京美術館に次ぐ二番目の公立美術館。
建物が、洋風建築の煉瓦造りに和風の屋根を被せた「帝冠様式(ていかんようしき)」という和洋折衷の建築です。
1920年代〜30年代にかけて作られた建築様式。クラッシク建築がたくさん建てられた最後の時期で、海外の人を意識したつくり。現在の高島屋日本橋店や東京国立博物館、神奈川県庁舎、名古屋県庁舎などなど。多くが国の重要文化財です。
開館当初は、「大礼記念京都美術館」という名前だったようですが、第二次世界大戦後GHQによって接収(管轄に置かれた)された後、1952年に接収解除されて、京都市美術館となったようです。
建物からして、歴史を感じます。
リニューアルオープンしているはずだった
そんな歴史溢れる京セラ美術館が、大規模なリニューアルが3月に完了すると聞いて、ぜひひと目見たい!!と思っていた私。
しかし、現実は甘くありませんでした。なんと・・・臨時休館!!
そうです、東京ではちょうど外出自粛が出はじめた時期でした。
いくら、必要な予定があったからと言い訳しても、まんまと希望が全部叶うかもしれない・・・と思っていた私が甘い!甘すぎたのです。
仕方ありません。当然のことです。
せめて、外観だけでもとしばらく外から眺めることにしました。(怪しい人)
新しくなったエントランスは、ガラス張の入り口。
「ガラス・リボン」と呼ばれるそうで、確かに、ガラスなのにまるでリボンみたいな、しなやかな曲線。
和風の屋根をのせた和洋折衷な歴史的な建築に、この近代的なエントランスがとても似合っていてます。
お〜!キレイ〜!
東山側には、屋上庭園もあるそうで、レンガ造りの壁とお庭がとてもステキ。
ここは、陽の移り変わりによっても、また雰囲気が変化するらしい。
他にも内部は、歴史的な内装がそのまま残っており、ステンドグラスや陽のあたる回廊などもあるようです。
また、ぜひゆっくりと来ることができるよう願うばかりです。
目の前は京都市動物園
美術館が閉館していたので、時間が空いてしまいました。
どうしようか・・・と思っていたら、ちょうど目の前が京都市動物園。
ちょっとだけ覗いてみました。
小さな動物園かと思って、軽い気持ちで入ってみたらびっくり!
歩道橋から、キリンを見下ろすことができたり、イケメンなゴリラを近くで見ることができたり。
とにかく動物達との距離がとても近い!
これは、ふらっとお散歩に来ても楽しめるような場所。
実際に、子供たちよりも、お散歩をしている年配の方が多め。
入園料は、大人は650円ですが中学生以下と、京都市に住んでる70歳以上の方はなんと無料。
こちらも、京セラ美術館同様、東京の上野動物園に次いで二番目に古い動物園だそうです。
バナナの木のカフェビブリオティックハロー!
意外に動物園を楽しむことができ、京セラ美術館が閉館していたショックからすっかり立ち直ったのですが(単純です)、自分が、朝からずっと動きっぱなしというのをふと思い出しました。
考えてみたら、東山からずっと歩きっぱなしです。
どこかで、ゆっくり食事をしようと思い二条通を、またさらに西へ15分ほど歩き、行ってみたかった「カフェビブリオティックハロー!(Café Bibliotic Hello!)」へ向かいました。
まるで図書館のようなカフェ
カフェビブリオティックハローは、位置的には、京都御所を少し南の方に進んだところにあるカフェ。
入り口に植えられている、バナナの木がお店のトレードマークです。
店名にある”ビブリオティック”は、古代ギリシャ語に由来する、本を意味するビブリオ(biblio)から作られた言葉だそう。
その名前の通りまるで図書館の様に壁一面の本棚があるカフェ。
一階から二階の席まで続く本棚には、インテリアやデザイン系の大判本や、様々な雑誌のバックナンバーが揃えられています。
とても静かな店内で、もちろん食事も美味しくゆっくりと時間を過ごすことができました。
散々歩いたので、冷たい飲み物が体に染みます。
サラダランチで、飲み物がついて¥1000ほど。
こんなオシャレなカフェ、本を持ち込むとずっといつまでも居ることができそう。
そんなこんなでカフェでのんびりしている間に、あっという間に夕方。
夜は、京都の夜の繁華街”先斗町”で、知り合いと合流し食事をして宿に戻りました。
お店は、知り合いに連れて行ってもらい、都合上写真なども撮ることができなかったので割愛します。すいません・・・あしからず。
京セラ美術館は閉館していましたが、春の陽気でゆっくり街をお散歩でき大満足の1日でした。
思いがけず寄り道した動物園が意外に楽しかったり、カフェでのんびりできたり、いかにも観光地という場所ではありませんでしたが、京都という街の雰囲気を存分に味わうことができました。
やっぱり、街全体に歴史と雰囲気があるから、人を引きつける場所なんだろうと思います。
いよいよ明日は、京都最終日。
次回は、バタバタとお土産大作戦です。