世界中の旅好きから愛される観光地、ラオスのルアンパバーン。
ラオス旅行記初日からの続きです。
前回はシンガポールのチャンギ国際空港から、ルアンパバーンに到着し、夜のルアンパバーンの街を散策し楽しむまで。

今回は、街全体が世界遺産のルアンパバーン観光へ出かけます。
ではではスタート。
ゆったりとしたルアンパバーン の朝
ラオス全土では、僧侶による托鉢(たくはつ)が行われています。
毎朝5:30〜6:30頃に、オレンジの袈裟(けさ)を着た僧侶たちが喜捨(きしゃ)と呼ばれるご飯だったりとかお米、食事などを求めて街を歩きます。
喜捨は、仏教用語で寄付みたいなもの。
前回でもふれたように、私はどうしてもこの托鉢が見たいと思っていました。
ただ、ルアンパバーンが世界遺産に登録されてから、托鉢が観光の目玉となってしまい、場所によっては人だかりができたり、喜捨を高額で売る人おり、苦情が出ているというのも聞いていました。
至近距離からの写真撮影なども問題化しているそうで、あくまでも邪魔にならないように見たいなぁとと考えていました。
そして本日が、そのチャンス1回目。
・・・・見事に寝坊しました。
朝起きたら時すでに遅し。明日に期待することにしました。
ホテルで朝食

朝食は、ホテルのテラスでミー・ナム(ラーメン風のラオス料理)のセット。
ハーブティーとフルーツもついてきました。

朝からのんびり。ラオスは、時間がゆっくりと流れていきます。
よく見かける、”本当の豊かさ”を考えるひとつとして、物がありふれる現代の生活に疑問を投げかたり、またそれとは別に、ミニマリスト的な生活が注目されたりしています。
なんか、思わずそんなことを思い出して、普段はなかなか考えない”本当の豊かさって何だろうなぁ”とか考えてしまったりします。
いざ観光!めざすはパークウー洞窟!
朝食も無事終了。
本日はいよいよ、ルアンパバーン観光へ出かけます。
メコン川をボートで上り、ルアンパバーン郊外のパークウー洞窟を目指します。
トゥクトゥクで船着場へ。ボートの旅出発!

ホテルの人にお願いして、トゥクトゥクを手配してもらいました。
トゥクトゥクのお値段は、だいたい20,000kipほど。(≒¥266)
だいたい20,000〜30,000kipが相場のようです。
かわいいトゥクトゥクで出発しました。

向かったのはルアンパバーンの船着場。ここからボートに乗っていきます。
目的地のパークウー洞窟までは、船の船頭さんがあちこちで客引きをしていますが、私たちはシーサワンウォン通りにある、ツーリストインフォメーションセンターで乗合ボートを申し込みました。

料金は100,000kip。ホテルまでの送迎もついていました。

そして乗り込んだのが、このボート。
おぉ〜、これから始まる冒険感がすごい。
これぞ旅。
ボートでひたすら川を上ります

ボートに乗りパークウー洞窟に向けて出発しました。
ボートで、ひたすら川を上ります。
最初はワクワクで、目に飛び込んでくる全てのものが新鮮です。
川では、まさにこのメコン川沿いで暮らす人たちの生活がそのままありました。
川で漁をする人。
船の上の建物で暮らす人々。
船上で行われる燃料の補給。

目に入ってくるもの全てが、新しく興奮しました。
ボートから眺める風景も、壮大で本当に綺麗です。
そう、綺麗なのです!!ですが、甘かった・・・。
なんとこの船の移動、片道で1時間半〜2時間ほどかかります。
出発当初は良いのですが、なんせ木のボートをエンジンで動かしている船。
船に響くエンジン音に後半少し疲れてきます。笑
行きのちょうど中間地点、ボートが走り出してからちょうど50分ほどしたところで、トイレ休憩をかねて、ラオスの地酒の村に立ち寄りました。
ラオスの地酒「ラオ・ラーオ」蒸留の村

目的のパークウー洞窟の対岸にあるこの村は、バーン・サーンハイ(Bang Xang Hai)という村だそう。
ラオスの伝統的なお米の焼酎「ラオ・ラーオ」を製造している村でした。
途中には、織物などの土産物屋さんもあり、観光地としても有名な様子。
お酒を作っている様子などが見学できました。

そして、なぜか売られているお酒には爬虫類をつけたものも・・・
日本でも沖縄などにもハブ酒などがありますが、なにか滋養強壮に良かったりするのでしょうか・・・
爬虫類が苦手な私は、ただただショッキング。
そして、川の近くでは実際に蒸留している様子なども見ることができました。

お酒は、どれも50,000kipくらいだったと思います。(≒¥665)
試飲もしてみましたが、かなりのアルコール度数でキツめのお酒でした。
私はあまり焼酎が得意ではないので、焼酎好きの方なら少し印象が違うかもしれません。

これはラオス全般に言えることですが、村はとってものどか。
小さな寺院などもありました。
10分〜15分ほどで、再びボートで移動しました。
ようやくパークウー洞窟に到着

ボートの旅をへて、ようやくパークウー洞窟に到着しました。
長かった・・・
ここは絶壁に掘られた無数の仏像が鎮座している洞窟。
人気の観光スポットのようで、私が行った日も多くの観光客でごった返していました。
さらに登っていきます(トイレは有料ですよ)

船を降りてすぐに、たくさんの仏像がありました。
ここは、タム・ティン・ルムという洞窟。
京都の三十三間堂のような感じ。
それだけで、すでに雰囲気は荘厳な感じが漂っています。
それらの仏像を横目に、ボートに揺られた体でさらに階段を登っていきます。
これまた船に揺られた体に結構こたえます。
ひたすら登っていきました。体感的には15分ほど登った感じ。(実際は5分ほど)
ずーっと階段を登っていきました。

途中には、休憩所がありお手洗いなどもあります。
アジアなどの旅先ではよくある、利用して出たら募金箱があるシステムでした。募金となっていますが、出口でしっかりおばちゃんがチェックしています!笑
やっと登りきった頂上に、横穴の洞窟があります。
これが、2つめの洞窟、タム・ティン・トゥンでした。

こちらの洞窟には、仏像はもちろん、ドラや非常に古い壁画などもあり、とても歴史を感じさせる物でした。
仏像は、洞窟の中のいたるところに点在していて、暗いので少し見づらい感じ。
この4,000体以上もある仏像は、住民の方が持ち込んだそう。
やはり、仏像は国が変わってもとても神聖な物で、とても澄んだ空気のようなものを感じる場所でした。
そして、なんというかすごい秘境といった雰囲気のする場所でした。
もちろん帰りも歩いて階段をおります

階段って、実は登るよりも降りる方がツライ・・・
そんな現実を噛み締めながら、またボートまで降りていきます。
階段をかなり上り下りするので、ここへ来るならスニーカーで動きやすい服装を強くおすすすめします。
ビーチサンダルなども、きっとツライ。

なんとか、階段を降りるとさらに再び、1時間半ほどのボート旅でメコン川を下って中心街へ戻りました。
メコン川の長旅の末のランチ(注:まだ午前中)
午前中にこんな大冒険をしたので、もう1日分の観光をしてしまったような気分だったのですが、まだ午前中。
ルアンパバーンの船着場近くで、ランチを食べることにしました。
ラオスのパンが美味しい

BON CAFEというお店に入りました。
オーダーしたのは、ジンジャーティーと、カイペーンという川海苔をあげたものと、メコン川で取れたお魚を蒸し焼きにしたもの。
ボート旅で意気揚々と、冒険へ出発とワクワクしていたのも束の間で、ずーっと川の上を走る船に乗って、風に吹かれていると思っていた以上に、体が冷える!!!
こんな暖かい国で、防寒用の物なんていらないだろうと思っていたのですが、船は別でした。
すっかり体が冷えてしまっていたようで、ジンジャーティーが本当に体に染みる・・・
次回から、ボート旅をするときは、羽織りもの必須です。(なかなかありませんが)

そして、とても美味しかったのが、このチーズの乗ったパン。
ラオスは、フランス統治時代にバケットが持ち込まれたそうで、そこにラオス産のハムや野菜を挟んだサンドイッチが日常的に食べられています。
そのためか、パンがとても美味しい。
このチーズの乗ったパンも、予想していたよりもパンがとても美味しかったです。

そして、この川海苔。海苔って世界的に見ても意外と食べてる国は少ないそうで、ちょっと親近感が湧きます。このままパリパリと食べるのですがこれまた美味しい。
建物しか見れなかったルアンパバーン国立博物館

食事をして、一息ついたらまた街をゆっくり散歩することにしました。
ルアンパバーンは、いわゆる日本の京都のような場所。
現在の首都はビエンチャンですが、以前はルアンパバーンが首都でした。そのため、古い寺院がとても多く、かつて王宮だった建物も残っています。
その建物を利用して、ルアンパバーンが首都だった王朝時代の歴史を展示した博物館がルアンパバーン国立博物館(ロイヤルパレス)です。
しかし、午前中の大冒険がなかなか刺激的だったため、午後はルアンパバーンに残る他の寺院などを、ゆったりと観光したかったので今回は外から眺めるだけにしました。
中には、かつての王族が使用した調度品や、当時の各国からの使節によって贈られた品々が展示されているそうです。
この建物が建設された当時、ラオスはフランス領だったのですが、ルアンパバーンだけは「保護領」として形だけの王政が残っていました。

フランスは、ラオスの王族を保護していること印象付けるために、この建物を建てたと言われています。
王や訪問客が船を横付けしやすいようにと、メコン川沿いに建てらたこの建物には、1975年まで王の家族が暮らしていたそうで、中の装飾などもきれいに残っているそうです。
ルアンパバーンは、人々の古い暮らしもしっかりと残る街ですが、このようにいたるところでフランス統治時代の名残が見えます。
街に様々な文化の建物がうまく混ざり合い、それは食文化にも残っています。
仏教の国ですが、それは他の国と明らかに違う、このルアンパバーン特有の物です。
さすが世界遺産の街。強い文化を感じる街です。
というわけで、お寺めぐりの様子は次回へ。

